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DOTMOV FESTIVAL 2009

HAPPENING

DOTMOV FESTIVAL 2009」は、未知なる才能を持ったクリエイター発掘と作品紹介の機会の創出を目的に開催されるデジタル・フィルム・フェスティバル。世界中から作品募集を受け付け、寄せられた作品は、ゲストクリエイターにより優秀作品を選出、ウェブサイトでの公開に加え、2009年11月より国内外の会場で上映します。今年集まった作品総数は、世界30カ国から264作品。
また、一部会場では「マジカルムービーコンペティション」の優秀作品も上映します。

DOTMOV FESTIVAL 2009

上映会場・期間

11月01日〜11月31日 東京 TOKYO CULTUART by BEAMS
10月31日〜11月29日 横浜 CREAM ヨコハマ国際映画祭※1
11月05日〜11月23日 大阪 digmeout ART&DINER
11月02日〜11月14日 神戸 神戸芸術工科大学図書館神戸ビエンナーレ協賛※2)
11月16日〜11月30日 京都 カフェアンデパンダン※3
11月10日〜11月11日 福岡 紺屋2023
11月24日〜02月28日 福岡 文化芸術情報館アートリエ
11月27日〜11月28日 別府 プライベートシアターFOG
12月01日〜12月13日 京都 映像★スタジオ1928
12月05日〜12月20日 名古屋 ゴールデンチャイルドカフェ
12月19日〜12月23日 仙台 せんだいメディアテーク※4
01月16日〜02月27日 札幌 CIA02
01月15日〜02月13日 静岡 静岡市クリエーター支援センター(CCC)
03月21日03月21日 愛知 TAFF10
11月12日〜11月14日 ベロオリゾンテ(ブラジル) Arte.mov 2009
05月01日〜05月09日 クアラルンプール KLDW2010

※1 メイン会場1 新港ピアシアタースペースにて上映。上映スケジュールはこちら
※2 上映会場は神戸芸術工科大学図書館。休館日:11月3日(火)、11月4日(水)、11月8日(日)。
※3 11月17日(火)19:00から「Do it JAZZ! presents “temporary room” meets DOTMOV」。入場無料。
※4 「smtオープンカフェ 光のひろば」期間中、1階オープンスクエアにて上映。入場無料。

上映作品 (ウェブ上での公開は終了しています)



  • 日々の音色
    3’51” | 2009 | USA
    Dir: Magico Nakamura, Masayoshi Nakamura, Masashi Kawamura, Hal Kirkland
    Music: SOUR
  • (2009年10月時点で)YouTubeで150万回以上の再生を記録していることを考えると、DOTMOVで見るのが初じめての人は少ないのではないだろうか。『これ見たことある?』と聞かれた後に、本作を初めて見たことを鮮烈に記憶している。バーチャルな繋がりを表現しているこの作品では、よくある従来のやり方を使用することなく、それぞれのパネルがストップモーション映像のようなものを作ったり、パネル全体でひとつの表現を作り出している。パネルが他のパネルとインタラクションする遊び心くすぐる見せ方により、何度でも見たくなってしまうのだ。そして毎回、それぞれのパネルから様々なアクションに気付かされる楽しみがある。この作品の一番は、とてもシンプルな点だ。(演出は、悪夢のようだったに違いない!)
    選出・文:David Linderman
     
    僕が初めてこの作品を見たのは、音楽のプロモーション作品として口コミで聞いた時だ。皆が口々に絶賛していた中で、僕がその時思い、今でもそう思っているのは、音楽とのビジュアルの接点において、凝りすぎた作りであるという点だ。しかし今回、ショートフィルムとして改めて見たら、素晴らしい作品であると言える。音楽以上にとてもクリエイティブで独創的だ。ストーリー、制作、素材の使い方(崩し方)が面白く、落ち着いた飾らないやり方で、そのアイディアが表現されている。品が良く、楽しめる、包括的な作品であり、何度も見たくなる映像である。
    選出・文:Ian Anderson (TDR)


  • Freestyle 風
    6’20” | 2009 | Japan
    Dir: Kai Fujimoto
    Music: Kochitola Haguretic Emceez feat. Kyo Sakurai
  • 今年95歳になる私の祖父は、テレビの歌謡番組をみると不機嫌になる。年若い歌手達が音楽にあわせて踊りながらノリノリで歌う様子が全く気に入らないのだと言う。歌というものは本来直立不動で姿勢よく下っ腹に力を込めて歌うものなのだ、と言う。今の日本のミュージックシーン(という言葉は使わなかったが)は信じがたく軽薄で恥ずかしいものだと言う。
    私は日本のヒップホップシーンには全く疎く、知っているアーティストといったらハイファナとECDくらいであり、辛うじて口ずさめるのは今夜はブギーバックくらいである。しかしこのシーンの一部に時たま現れる現代文学の前衛と競っても遜色ない秀逸な言葉の編み方には素直に驚きを感じるし、一部のアーティスト達が身に纏う不穏な空気には、他のJ-POPにはない強い魅力を感じる。
    それでもどうしても胸の前に大きな球体を抱えたようなあの独特の動きには違和感を覚えるし、外人(この場合黒人)への憧れのあのあまりに素直な表明は、世代に関係なくもはや私たちの骨の髄まで染み込んだある種のDNAなのかと、暗澹たる気持ちにさえなる。日本のヒップホップのそのスタイルは、過剰で完全な洋楽のシミュレーションでありながら、その流通マーケットは間違いなく国内のみを相手に作られているという点で、大変に苦しい表現である。英語圏の観客が日本のヒップホップに接して感じるであろうある種の微笑ましさは、彼らが自分らの優位を再確認した安心感であり、それはJ-POPに馴染んだ私たちがK-POPに感じるものとほとんど変わらない。
    と、ここまで散々に書いた後で「Freestyle 風」である。これだけマイナス要因を勝手にインプットした状態(先入観)でこの映像作品に触れて感じるのは、質(クオリティ)は形式(スタイル)を易々と超えることがあるということである。コチトラハグレティックエムシーズはおそらく優れたヒップホップアーティスト達である。その言葉や音楽の魅力はこの映像作品を観れば分かるのでここでは触れない。日本人である私にはその言葉もそのニュアンスも十分に理解できる。
    またこの映像作品はアーティストの魅力を十分すぎるほど伝えているという点でその期待される目的を十分に果たしている。「いい絵」が撮れている。いい絵を撮ることがこの作品の唯一の目的である。フジモトカイのこのシンプルなムービーは映像作品の根源的な魅力を改めて確認させてくれる。技術やエフェクト、演出やギミックをざっくりと削ぎ落とした力強い芯の部分を見せてくれる。歌詞のテロップは映像ならではの利点を効果的に見せてくれるし、実写トレースしたペイント描画は生の(実写の)表情よりも数倍生々しい。これらは全て被写体の魅力である。この映像作家は安全で安穏なデスクトップで、マシンとソフトウェアの手のひらの上で表現しているわけではない。
    選出・文:Jiro Ohashi


  • Hole In One
    7’33” | 2004 | Germany
    Dir: Verena Friedrich
  • ビジュアルがシンプルかつとても効果的な作品。まったく予期できないアイディアが楽しませてくれて、次のシーケンスで何が起こるのだろうかと期待を持って拝見した。優れた作品!
    選出・文:Yoshi Sodeoka (c505)


  • Surface
    3’10” | 2009 | USA
    Dir: Varathit Uthaisri (TU)
    Sound: Napat Snidvongs (Plum)
  • エクスペリメンタルな試みが巧みな作品「Surface」は、異彩を放つ、ボールドな実験的精神に溢れる作品だ。その新鮮な感覚により、従来あるものが新たな視点で再現されている。
    ぼやけた街を下から見上げる映像では、行き交う多くの人たちの足跡や人の動作が微かに見える。それと同時に、従来私たちが見ている世界とは似てはいるものの異なる非現実的なビジュアル体験を得ることができる。
    作家が意図したこの“都市交響曲”では、短く早いシーンと長くゆっくりなシーンがリズムよく構成され、視覚的にも聴覚的にも同時に楽むことができ、この共感覚的効果が交響曲のクライマックスへと見るものを導いていく。
    街行く人の行動や街の表面で起こっているよく目にすること全てが、ここでは、楽しみに変わり視覚的ファンタジーを引き起こしている。見れば注意を引くのに充分な尺のある作品だが、何か足りないと感じたのは、シーン最後。交通事故により命を落としてしまうところは、ありふれたエンディングだろう。
    選出・文:Ki Young Park (Sugarcube)
     
    この作品に心惹かれた理由は、日常のストーリーの交響曲を賢く紡いでいるからだ。エレガントに演出され、構成に若干の不備がある以外は繊細。効果的でスタイルあるやり方が見るものとの繋がりを強化することで成功している作品だ。
    選出・文:Jesus de Francisco (Motion Theory)

  • 彼女のきのこは僕が食べるの
    3’20” | 2009 | Japan
    Dir: Yasushi Hori

  • Yonder
    3’29” | 2009 | Germany
    Dir: Emilia Forstreuter
    Sound: Sam Spreckley

  • ミスブラッドベリー
    20’00” | 2009 | Japan
    Dir: Toru Miyagi

協力

  

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