プリマベーラ・サウンド 2009

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

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Bat For Lashes

2日目の金曜日は、エストレヤ・ダムステージにてその美貌も人気のナターシャ・カーン率いるバット・フォー・ラッシーズの甘く神秘的なショーで始まった。そしてATPステージに登場したのは、サンフランシスコのサイケデリックバンド、スリーピィ・サン。時折、ステージ上の彼らは、むしろ観客よりも楽しんでいるように見えた。

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Spiritualized

その後、ロックデラックス・ステージでは、スピリチュアライズドの昔から変わらぬサウンドと彼らが醸し出す空気が観客を魅了し、研ぎ澄まされた繊細な雰囲気を持つショーが繰り広げられていた。続いて、新鮮な若いアーティストを集めたピッチフォーク・ステージへと向かった。

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Vivian Girls

2日目、彼らにとって初のバルセロナでのショーを行ったのは、ニューヨークのガレージロックバンドヴィヴィアン・ガールズ。現在、数々の喝采を浴びている彼らだが、その理由をまじまじと見せ付けられたような素晴らしい演奏だった。

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The Pains of Being Pure At Heart

次に現れたのは、各国で話題のペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハート。観客皆が曲に合わせて一緒に歌い、その光景はまるで彼らがベテランで、過去20年間同じようにライブを続けてきた、そんな印象を与えるものだった。
同じく若手バンド、メイ・シーは、観客と一緒になって暴れ周り、一夜限りの金曜の夜のパーティーを繰り広げていた。

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My Bloody Valentine

再び現れたマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン。2日目は前日とは違い、会場内の公会堂での公演となった。開演前には会場内に入ろうとする人々の長蛇の列ができ、チケットは当日早めに予約しておかないといけない程だった。公会堂内の音響効果はバンドの演奏には最高の状態であり、昨日と同じように最大音量で演奏していたが、今回は本当に素晴らしいショーだった。会場にいた観客は皆、それまで観たショーのことは忘れて、ラブレスの神秘的な曲の数々に酔いしれていた。記憶に残るショーとは、正にこういうショーのことを言うのだろう。

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Dan Deacon

ギターの響きと大音量の演奏に聴き入った後、このフェスティバルお待ちかねの踊り浮かれて騒ぐ時間がやって来た。ショーが始まる前から話題になっており、大勢が待ち望んでいたのがダン・ディーコンと彼を取り巻くダンサーやミュージシャン達のパフォーマンスである。
見た目はオタクや変人な人々、ダンサー達(更にはトマトの格好をした男性まで!)が、ダンをこの宴の主人としてステージ全体を熱狂的に盛り上げ、観客も夢中になって一緒に踊っていた。彼はしばしば曲を途中で止めて、観客に座ったり、ジャンプしたり、手拍子をするよう合図していた。何よりも彼のショーを待ち望んでいた人も数多くいたに違いない。

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Fucked Up

ダン・ディーコンのワイルドでエレクトロニックな演奏の後、レイバン・ヴァイス・ステージでのクラシカルなギター、ベース、ドラムによるオールドスクール・ハードコアな最高にワイルドで素晴らしいパフォーマンスを披露してくれたのがニューヨークのバンド、ファックド・アップ。皆が求めるようなエネルギー溢れる、この素晴らしい日を締めくくるのにちょうど合う演奏となった。

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