タイヤという消耗品が必ず迎える廃棄素材としての運命。でもその行く末には「SEAL」という冠をかぶったバッグへ生まれ変わるという新しい未来が待っている。タイヤなどの廃棄処分される素材の可能性を見いだし、リサイクルすることで、新しい製品として再利用する「SEAL」のアイディアを、ブランド展開しているモンドデザイン代表の堀池さんからのお話を交えつつ紹介しよう。

リサイクルバッグというと、トラックの帆を再利用したスイスのメッセンジャーバッグ「フライターグ」を連想する人も多いだろう。カラフルな色合い展開ということもあり、カジュアルなバッグというイメージだ。
ここで紹介するバッグは、「SEAL」ブランドが展開する「大型車用廃タイヤチューブ」を再利用した日本発のスタイリッシュなバッグだ。タイヤチューブのマットな質感からか、一見するとその仕上がりはヌバッグ製品かと思わせるような落ち着きのあるバッグたち。耐久性のある素材の特徴を巧みに取り入れ廃棄素材を再利用しているSEALブランドとはどの様に生まれたのだろうか。

SEALブランドを展開することになったきっかけを教えてください。

元々、環境分野には興味があり、その中で何かできないか？という考えがありました。その中で、環境をもっと身近に感じられる、一般ユーザーに近い環境ビジネスを考えていた時に、廃材を再利用した製品を開発するといった事はできないかと考えました。最終的に製品化の目処がつき、エコというライフスタイル提案する商品群にするには、ブランド化した方が良いと考えたのがきっかけです。