キャスパー・チャン

PEOPLEText: Justin Tsui

現在進行中のプロジェクトがいくつかありますね?それぞれのコンセプトは何ですか?

今、個人的に3つのイラストプロジェクトを手がけています。「When I Wear You」「When I Sing For You」「When I Shine On You」です。コンセプトは3つとも似通っています。「When I Wear You」については、僕がポートレートにしてきた称賛する国際的なファッションデザイナーの方々に対して敬意を表して。「When I Sing For You」「When I Shine On You」のコレクションについては、お気に入りの歌手やファッションモデルを描きたくてはじめました。

キャスパー・チャン
When I Wear You

作品の大半にフランスの影響が表れていますが、それはなぜでしょうか?

フランスのロマンチックな文化や言葉が大好きなんです。だから、ロマンチックな感情を際立たせるために、少しばかりフランス風味を加えています。いつかまた行ってみたいです。

キャスパー・チャン
T-shirt project with Start From Zero

最近完成したプロジェクト、今取り掛かっている作品について教えていただけますか?

最近、香港を拠点に活躍するストリートアートチーム「Start From Zero」とコラボして、Tシャツを作りました。彼らは、伝説的ミュージシャンであるカート・コーバンのポートレートを描くように頼んできました。僕は非常に興奮しながら、そのプロジェクトに参加し、作品はTシャツ、トートバック、ステッカーに印刷されました。製品は、他の香港や台湾のアーティストが作ったものと一緒に売られています。また、地域雑誌「ミルクX」の「Les Vingt Femmes」と呼ばれるイラストプロジェクトで、20人の母の肖像画を描きました。そのあと、ITポストで最近問題となっている4つのイラストを完成させました。

先週、イタリアのAAAAAAAA出身で、ファブリカで会ったダリアに招かれて、仕立て屋が作る織物プロジェクトに参加しました。彼らは僕のイラストをデニムのプリントの一部として使ってくれました。気の合う仲間とワクワクする企画に取り組めることは、僕がずっと楽しみにしてきたことでした。

イラストレーターとして、香港のイラスト状況をどう見ていますか?香港のイラストレーターでお気に入りの方は誰ですか?

日本と比較して、香港での市場は非常に狭いものです。多様なイラストが日本市場には数多く存在していますが、一般的に、香港の人々よりも日本人の方が受け入れる土壌を持っています。だから、香港でフルタイムでイラストレーターをしていくのは非常に厳しいと思います。お気に入りのイラストレーターはテッド・ユンです。彼のイラストから多くの香港の古い文化が見てとれますし、そこから度々ヒントをもらっています。

将来のゴールは何ですか?

いつか外国に住んで作品を作りたいです。今のところ、それが僕の一番の夢です。きっとエキサイティングな経験になるでしょう。それから、数年後には自分の仕事場を持ちたいですね。

Text: Justin Tsui
Translation: Kazunari Hongo

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