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コージーダン

PEOPLEText: Lotje Sodderland

デジタルペインティングのテクニックを教えていただけますか?

ダン:特になんてことはない、最初に大学のデジタルイラストレーションのクラスで学んだテクニックを使ってるだけなんです。単純に絵をスキャンして、タブレットを使ってブラシツールでペイントするだけの、他のイラストレーターや、今描かれているコミックと何ら変わりのない技術です。フォトショップも単純に使いますし、トラディショナルな方法(たまにしか使いませんが)でペイントするのと大差ない程度です。特別に何かするといえば、インクを使うよりも鉛筆で下絵を描く事でしょうか。ライン・ワークにはベクター・グラフィックかインクをたまに使用しますが。鉛筆はデジタルにペイントされても、作品にどこか自然な乱雑さを与えてくれるんです。

Kozyndan
Kin-san’s Business Trip

SHIFTの今回のカバーデザインのコンセプトについて教えて下さい。

コージー:スキューバダイバーのように、海の健康を意識するようになったんです。基本的に私達人間は過剰な釣りや汚染、地球温暖化などで海を殺しています。この作品のアイディアは、太平洋に浮かぶ大量のゴミに関する記事を沢山読んだことからきました。太平洋の真ん中は北太平洋還流といって波があまりなく、そのためアジア各地や北アメリカからのゴミがここに集まるのです。海の表面はごみで埋め尽くされプラスチックだらけだそうです。人間の消費したゴミで埋め尽くされた海の中をスキューバダイビングして珊瑚を見るなんて、とても恐ろしいことだと感じています。

ダン:僕たちのパノラミックイメージのほとんどは自然と近代的なテクノロジーの世界の関係についてです。自然が都会のジャグルを取り戻す試みのもと、都会の空間を侵略しているのでは、と普段から想像しています。この考えを通して、これらの珊瑚を侵略してるゴミのモンスター達が自然と頭に浮かびました。バニーフィッシュはこれらのゴミの海獣と戦うために出てくるんです。そしてバニーフィッシュはマウスピースのようなものに進化するんです。新しい文化、旅をすること、良い食事、エコロジーなど、私達にとって大切なものを守る為に。ゴミのような人類は海に放り込まれ、それに対して戦うことは自然な選択なんです。ただの面白おかしいイラストですが、ある意味これはプロテスタントな作品とも言えるでしょう。こういう様なトピックを、子供じみたようなコミカルなタッチで提案するのが好きなんです。

Kozyndan
The Battle on the River-Tyne (Ootside! Yeandme!)

ビジネスパートナーと結婚していることの利点は何でしょう?

ダン:セックスブレイクがあること!

コージー:もし反対することがあって、頬を叩くことがあっても特に不安を感じません。結婚していたらそれは避けられませんしね。

ダン:真面目な話だけど、僕達に他に道はないんです。大学でコージーダンとして一緒に活動してきましたし、自然とこうなったんです。いつも一緒だし、キャリアや関係に結びつきがあることにとても慣れていることが普通なんです。大体の時はとてもスムーズにいろいろなことが運びます。

次のプロジェクトのラインナップはどのようになっていますか?

ダン:何も無いことを祈ってます! 少し休憩したいと思っているところです。といっても多分しないでしょうが、今月の2つの展覧会の後、今年いっぱいはとりあえずスケジュールはいれてません。展覧会の締め切りを気にしなくていいよう、沖縄に一ヶ月か二ヶ月ほど作品を制作しに行く予定です。

コージー:いくつかのアートブックのプロジェクトが進行中です。それらに取り掛かり、本ももっと出版したいですね。それらを終わらせるために展示は少し休憩に入ると思います。

最後に読者にメッセージをお願いします。

コージーとダン:人生を楽しんで、世界と人々に優しくいてください!

KOZYNDAN “BENEATH THE SURFACE”
会期:2008年5月30日〜6月14日
時間:12:00〜20:00
会場:Maxalot Gallery Amsterdam
住所:191 K Lutmastraat, De Pijp, 1074 Amsterdam
TEL:+31 (0)6 3434 6031
http://www.maxalot.com

Text: Lotje Sodderland
Translation: Junko Isogawa

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