ギャラリー・ニュースター

PLACE

よく歩く歩道の路面にギャラリーがある、そんな街の光景が好きだ。残念ながら、札幌にはそういった光景は少ない。だが「ギャラリー・ニュースター」は、市内中心部にある数少ない街中路面ギャラリーのひとつ。

ギャラリー・ニュースター
Photo by Hiroshi Kotake

ギャラリー・ニュースターは、2002年春にオープンした、路面のわずか一坪の細長いギャラリー。札幌軟石で作られているのが魅力で、狭いながらインパクトのある空間となっている。ここを運営しているのは同じ建物内にある、市内ではアーテステックな美容室の老舗的な存在である「華宮」。


オーナーにお話を伺うと、ギャラリーを開いた理由は、美容室とは関係なく、お金の発生しない空間を作りたかったからだそう。借りるのは20代、30代を中心とした若手アーティストが多く、作品のジャンルは、写真、絵、デザインや空間を利用したインスタレーション等、幅広い。彼らが狭い空間の中でうまく自分の表現をしているのに感心するという。

また、このギャラリーを運営することによって様々なジャンルの人と関わりが増え、そこで感じるのは、昔はアートな表現をしながら生活していくのは難しいことだったけど、現在はアーティストの生活水準が上がってきて、作品も変わってきた印象があり、それは決して悪い事ではない、と思うそうだ。

ギャラリー・ニュースター

さて、最近ここで行なわれた展示について紹介しよう。3月10日から本ギャラリーで開催されていた「ハルナデ展」は、クレヨン、アクリルを使って平面作品を描くpaterとモビールを主にカード等を出しているjobinのコラボレーションによる2度目の展示会である。

ギャラリー・ニュースター

2人は3年前「さっぽろバザール」というイベントで出会った。共に美術系の学校は行っておらず、測量、建築の仕事に就いていて20代半ばから、制作活動を始めたという共通点があった。そんなところから、お互いに持つ自分に出来ない表現に惹かれ、30歳というタイミングで更に活動しよう!という決意も込め「二人展」を企画した。開催時期からハル(春)がナデ(撫)るようにやってくる展示としようと「ハルナデ展」とタイトルを決めた。昨年第1回目の「ハルナデ展」はそれぞれの作風でハルを表現。平面作品に合うモビールと、モビールに絵付けをするという組み合わせを行なった。

ギャラリー・ニュースター

2回目の今回は「DMから始まるお話」というコンセプト。DMの続きのお話の世界を空間内で表現して、結果インスタレーションのような作品に仕上がった。同じアトリエで制作している訳ではないので、イメージ画像のメールでのやりとりを中心に制作を進めた。2人の使う色、表現手法は共に相反するものなので、反発する危険性がある。そうならないために、お互いに作るものをイメージして、歩み寄っていくのが大切だという。決して馴れ合わずに、自分の表現をどう出していくかが難しい反面、相方がどういった表現してくるのが楽しみとなる。「二人展」の意味がそこにあるそうだ。

ギャラリー・ニュースター

ギャラリー・ニュースターを会場に選んだのは、以前から気になっていた場所で、空間的に表現するのに難しい場所であると思う反面、扉を開ける高揚感、作品に入り込める距離感、「華宮」からの音や香りなど他のギャラリーにはない感覚が詰まっていて、そこが気に入っていたという。

路面ギャラリーには、気軽に足を運べる楽しさがある。興味のある人はぜひ足を運んでもらいたい。また、アーティストは、この空間を使ってみてはどうだろうか。興味のある方はウェブサイトから連絡をとって欲しい。

GALLERY NEWSTAR
住所:札幌市中央区南3条西7丁目KAKU1F
時間:11:00〜20:00 日祝11:00〜17:00
定休:不定休
TEL:011-281-2909
http://www.kamiya-net.com

Text and photos: Shinichi Ishikawa (Numero Deux)

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