マイクロウェーブ・フェスティバル 2007

HAPPENINGText: Samantha Culp

スペインのインタラクティブ・ソニック・システムは彼らの現在のアイコンでもある「リアクタブル」という楽器を提供した。(世界に4つしかなく、ひとつはビョークが所有している)テーブルの上で、模様のついたプラスティックブロックが動かされると様々な光と音のサンプルが現れる。(アバンギャルドなDJセットのように、リアクテーブルを再生することも可能なのだ)

マイクロウェーブ 2007
Interactive Sonic Systems, ReacTable, 2005

ウォルフガング・ミュンヒ、古川聖、藤幡正樹による共作の「スモール・フィッシュ」プロジェクト(予想できるように、大きなスクリーンに映されるオーディオビジュアル効果に働きかけるべく、小さな部分を操作することができるのである)は展示スペースにフィットせず、最後の最後で彼らにより以前の作品に取替えなければいけなかったのは非常に残念である。結局、これらのインタラクティブ作品のほとんどが共通して何か不運をもっていたようで、(実際、いくつかの作品は数年前の物であった)現在のメディアアートのトレンドの波を動かすことにはならなかった。

マイクロウェーブ 2007
Daan Roosegaarde, Dune 4.1, 2007

オランダのアーティスト、ダーン・ローズガードによる「Dune 4.1」は、ビジターが通り過ぎるときの音(メイン会場の外に設置されていた)に反応する、20メートルの電子リードから成っており、おそらくその背景と自然に起こるオーディエンスの相互作用により、この作品がさらにユニークなものになったと思われる。(そして香港のスナップ好きな市民のためにも最高の撮影の機械になったはず!)

マイクロウェーブ 2007
Microplayground, Organic Frames

「反響する」面においては、「ウォッチ・ミュージック」というタイトルのライブパフォーマンスが香港のインディーズから最高のミュージシャンを5組、中心部にあるバー・ポップバイツでのコラボレイティブセットをプレイするために集めた。(ノイズ実験系からバロックポップスターなどのラインナップ)そして北京のサウンドアーティスト、FM3は独創的な2006年の装置、「ブッダ・ボクシング」というセッションのために「ブッダ・マシーン」(スピーカー付きの小さな電子音楽プレーヤー)を披露した。それは仏教徒の詠唱マシンのマスマーケットに基づき、FM3はキャンディ色のマシンの中にループする自身の音楽のサンプルを作成した。

Microwave2007
FM3

マイクロウェーブ 2007はブッダ・マシーンのスペシャルエディションを披露し、2日間にわたるFM3によるジャムセッションパフォーマンスを私達は見ることができた。

ああ、マイクロウェーブ2007は賃貸料の上がるシティホールの中で、七日間という短い期間ですぐ終わってしまった。その壮大なエネルギーと沢山の可能性があるのにも関わらず、残念なことに彼らはまだ香港政府、または関係のあるスポンサーから必要なサポートを受けることができていないのだ。

オーガナイザーが説明した通り、新しいメディアのインスタレーションでさえも、技術的にかなりの助けが必要らしく、複数の作品や最新、最先端の作品にかかるコストは急速に止められてしまうのだ。現在の作品でさえも短いショーの数日間、十分な証明が与えられていなかったり、またはなじみのない聴衆がメカニズムを理解する十分な説明にかけていたりということもあった。

マイクロウェーブが二年に一度のイベントになるとも言われていたり、さらに磨かれた大きなショーができるとも言われている。しかし新しいメディアアートは成長し続けるばかりで、マイクロウェーブが香港、または幸いアジアで関係のある団体のままで残っているのは確実であろう。今のところは、定期的に観客に様々な音楽や何かエキサイティングなものを紹介し続けてくれることを願う。

Microwave New Media Art Festival 2007
会期:2007年11月10日〜18日
会場:City Hall
住所:5 Edinburgh Place, Central, Hong Kong
info@microwavefest.net
http://www.microwavefest.net

Text: Samantha Culp
Translation: Junko Isogawa
Additional Photos: Diane To, Courtesy of Microwave Festival © the artists

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