HIGH5™

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

イギリスのデザイン事務所からは2組が参加。ニースデン・コントロール・センターは、頭を柔らかくして柔軟に、自由に考えることの大切さを、ノン・フォーマットは過去に手がけたワイアード・マガジンなどを例にだしながら、具体的にどのようにして彼らが仕事を進めているのかを説明。フォントをどのように有機的なモチーフと融合させて見せるかなど、会場に来ていたデザイナー達には実践で役に立つアドバイスが沢山盛り込まれていた。

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ニースデン・コントロール・センター

一方、他のデザイン事務所とは一線を画したプレゼンデーションで目をひいたのは、UNIQLOCKや渋谷のBIGSHADOWで知られている、プロデューサーユニット「プロジェクター」。手を動かすよりもアイディアを出して人を動かす彼らならではのデザイン哲学は、デザイナーにとってもプランナーにとっても興味深い。

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UNIQLOCK

BIGSHADOWにUNIQLOCK。どれもプロジェクトの目的や進め方は違うが、いちデザイン表現ではなく、プロジェクト全体をデザインして形にしていく彼らの仕事は、時に繊細で時にロジカルで、なおかつ大胆。彼らいわく、『アイディアを見つけることよりも、アイディアを検証し、その精度をあげる作業がもっとも大切。』そのアイディアの精度があがり、ストーリーが明確になった時、プロジェクトは形になる。その手段は無限だ。ユニクロジャンプの場合は、YouTubeを利用して、サイトの知名度をあげた。BIGSHADOWは渋谷の空き地を見つけたことで、思ったとおりのイベントになった。今後、彼らがどんなアイディアを形にしていくのか、楽しみである。

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北浦凡子の作品

今回唯一の女性であり個人で活躍している、フォトグラファーの北浦凡子。彼女がなぜ写真を撮りはじめたのか、どうして美にこだわっているのか。その因果である自身の体験・経験、モノ作りのスタンスについての話を聞き、彼女の作品から伝わってくるものすごい強い意志と垣間見える繊細さの理由がわかったように感じた。

HIGH5™
日時:2007年12月1日(土)
会場:AXIS GALLERY
住所:東京都港区六本木5-17-1
https://www.high5.jp

Text: Wakana Kawahito
Photos: Wakana Kawahito
Additional Photos: Courtesy of Hitspaper © the artists

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