知床 2007 冬

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船から折り、一旦宿まで戻り、暖かいスープで冷えた体を温める。ストーブにかじりついてもなかなか暖まらない。昼前に時間になったので宿を出る。羅臼には、根室海峡を一望できる展望台があるので、流氷が一体どのくらいあるのかを確認したく、車で登って行く。氷は港周辺に流れ着いていた。海峡にはスケトウダラの漁船が操業中だが全く氷はなかった。

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東の方、知床岬方面に氷の固まりが見えるので、接岸を期待しつつ、行き止まりの国道を東に向かうことにする。
港の外れでは薄い氷の固まりが浮いていて、ここは波の音が聞こえる。

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流氷はちょうど海の上に蓋をするようなものなので、海面が一面を氷に覆われると波の音が消える。そして、船は揺れなくなる。この感覚は体験しないとわかないのだが、波の音がしない海はすごく不思議なものだ。
羅臼港の東の隣の港はこんな感じ。氷が少しあるが海面は開いたまま。

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さらに東へ。「北の国から2002」で海辺の露天風呂に入っているシーンで有名になったセセキ温泉前へ。ようやく流氷原を捕まえた。海岸前から海を氷が埋め尽くしていた。流氷山脈とまではいかないが割とおおきな固まりもある。

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海岸に降りて安定している流氷に近づいて撮影を開始。海は引き潮だった。
氷と氷の間の水面、岩場をみるとたくさんの海藻が見える。波の動きに合わせてユラユラと。

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流氷に含まれる栄養のエキスは、氷が溶ける春、海の中に解けだし、こうした海藻やプランクトンを育て、さまざまな生き物たちを育む。口に入るものだけでも、昆布などの海藻、スケトウダラなどの魚、タラのタラコは九州まで運ばれて辛子明太子になって市場に出回るのだ。海岸に打ち上げられた流氷に下に潜り込む。光が透き通る氷は不思議な色をしていた。アラスカでみた氷河は透き通るような青が印象的だった。ここの氷は薄い緑かかった色。おそらく栄養素のプランクトンが含まれているからこその色かもしれない。

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写真のトリックで氷河のようにも見える流氷。

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撮影に夢中になっていたら、気がついたら青空はすっかり雲に覆われ、やがて雪が振り出し吹雪模様となってきた。夕陽も望めそうなくなったので、羅臼の温泉付きに宿に戻ることにした。この氷の状態なら、明日も海上で流氷上に集まる鷲を期待できそうだ。船長に電話をいれ、明日に備える事にした。

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鈴木将弘
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