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ソナンビエント・ベルリン 2006「音と視覚の展覧会」

HAPPENINGText: Yoshito Maeoka

個人的に印象に残ったアーティスト、作品を幾つか紹介してみよう。


カンディス・ブライツ「Legend」

合計30台並べたモニターからボブマーリーの名曲の合唱が聞こえる。しかし一台一台をよく見ると、そこには一人一人の顔が映し出されており、各々が彼の歌を聴きながらそれにあわせて歌を口ずさんでいる一つ一つの映像だった。“合唱”をメディアを使って再現することにより、より一層のダイナミズムを引き出し、体感的感動を呼び起こす作品。


タムタム「Farben」

教会だった建物の廃墟に設置されたスピーカーより聞こえる某かの音。あたかも、スピーカーより発せられる音そのもの以上に、建物の向こう側から聞こえる、交通の音や鳥の声さえも、その作品体験に内包してしまう。


クリス・ヴリーシャウアー「Glass Works」

パリ広場のアカデミー・デア・キュンステの会場の入り口に設置されたインスタレーション。大量な透明な瓶を棚に並べ、時折瓶がそこから落とされて行く。実際のところは、このインスタレーションはベルリンのとある場所の瓶専用のゴミ箱と連動しており、ここに瓶が捨てられるのを契機とし、インスタレーションの瓶が落とされる、という仕組みになっている。

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