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ツァオ・フェイ展「コスプレイヤーズ」

HAPPENINGText: Samantha Culp

オープンニングの間、訪問客はメインルームのエアマットの上に座り、そして眼前の壁に映しだされていた「コスプレイヤー」ビデオを観た。ほかにも日本のコスプレの大会を追加ビデオとして放映された。それからツァオ・フェイの友人であるユェンロン(香港郊外の新開発地区)から来たMCグループが広東語でハイパースピードなフリースタイルを1セット半披露してくれた。このパフォーマンスは通路で行われたため、観衆はポーイェンストリートに投げ出されてしまった。だがもちろん、きちょうめんな女性警察官にすぐさま止められた。でも彼女は彼らにもう一曲だけプレイすることを許した。なんて寛容な警察官だ!

ツァオフェイは終始楽しそうだった。マットの上で友人と談笑したり、歩道でLEDライトがついたベルトバックルを「コスプレイヤー」の文字でちかちかさせたりしていた。数時間後、メインの観客は帰ってしまってから、のこった10余名の人と地元のチュージョウ料理のレストランへ向かい、蒸し魚とおいしいメイプルリーフ・チキンを食べた。私たちは大きいテーブルの周りに別々に座っていたが、誰もが自分たちの特別なツァオ・フェイコスプレ人形(オープンニングで売られていた白と蛍光色のドリンク袋のなかに入っている小さなプラスチック製のフィギュア)を彼女のとなりにおいておきたかった。ツァオ・フェイがこれらに囲まれてるようにみえた、まるでヴァレリー・ポルテフェイクスの「マップオフィス」のような小さなプラスチックの戦士とお姫様に残りのかけらをあてた。2006年に中国の現代美術界でツァオ・フェイのような面白いかつ複雑な「スター」を迎えることができたのは実に幸運であると私は思わずにはいられなかった。

Cao Fei “COSplayers”
会期:2006年2月25日〜4月7日
会場:Para/Site
住所:4 Po Yan Street, Sheung Wan, Hong Kong
https://www.para-site.org.hk

Text: Samantha Culp
Translation: Rin Okada
Photos: Samantha Culp

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