アート・ミーツ

HAPPENING


MEETS」とは、2005年から北海道発のアート・カルチャーを、もっとたくさんの人に知ってもらい、楽しんでもらうために発足したプロジェクト。現在まで北海道のアーティストを収めたコンピレーションCD&DVDのリリースや、イベントを2つほど行っている。このインフォワールド札幌でも2回目のイベント「IVE MEETS」について紹介している。

今回、最新イベント「ART MEETS」が行われた。コンセプトは、音楽・イラストレーション・絵画・映像・空間プロデュースなど様々なジャンルの北海道のアーティストが融合したアートの発信。具体的には北海道発の三組のアーティストのライブ「ART STAGE」と、併設された「ART CAFE」の二つから構成。会場は、札幌駅前に位置するデパート、西武ロフト内の7階にある、五番舘赤れんがホール。ステージと傾斜している客席からなる多目的ホールだ。13時30分より入場開始。無料のイベントで、客層は20代〜30代で、やや女性が多いように感じられた。

14時よりスタート。ステージのトップに登場したのは、ニューアルバムをリリースして間も無い「Buffalo」。ベースレス、ドラムとギター2人のツイン・ヴォーカル、という珍しい編成。作り出されるサウンドも、不思議な感じとストレートにハードな感触が同居する個性がある。北海道のバンドでは珍しい持ち味。今回のアルバムはジャケットのイラストをイラストレーター新矢千里が担当。本日は舞台美術も手がけており、ステージには2メートル近いバンド・メンバーをイメージしたオブジェなどを設置。同時にプロジェクターによるオリジナル映像が流され、このイベントを象徴する、さまざまな道内のクリエイティブが集まった凝った演出のライブであった。

次のステージは、樺太アイヌの弦楽器トンコリ奏者OKIの率いる「OKI DUB AINU BAND」と、VJが「CAD」.石田によるステージ。伝統的な楽器のライブというと、おとなしく鑑賞、という感じの一種勉強のような感じの雰囲気を想像してしまう。しかし、OKIのライブはそれとはまったく逆に現在進行形の楽器としてのパワーあふれるライブを見せてくれた。合間に挟まれるMCもユーモラスで、観客を盛り上げる。道内にとどまらず国内外まで幅広く精力的なライブを行っている。

最後のステージは加賀城匡貴プロジェクト、「scherzo」(スケルツォ) 。1999年の活動スタート以来、映像とナレーション、そして時には、寸劇加えることによって、日常の誰もが見たことのあるイメージをアレンジしてユーモラスな表現に変化させるステージ。札幌だけではなく、東京、京都など全国的な公演も。今回のステージは右手に加賀城匡貴。中央にスクリーン、左手にサウンド・トラック担当であり実弟の加賀城史典というシンプルなステージ。今回始めてスケルツォを初体験した人も多かったかもしれない。良いサンプル・ケースになったのではないだろうか。

ホールと隣接した中会議室程度のスペースに市内の飲食店「PROVO」が担当した交流スペース「ART CAFE」が出現。この日のためにお店のソファ、テーブルなどのインテリアが持ちこまれ良い雰囲気であった。インテリアとして、布に投射した映像も用意されていた。これはスクリーン前方にあるタブレットをお客さんが操作すると、映像がいろいろ変化する興味深い仕組みとなっていた。また「YOMI」によるライブ・ペインティングも行われていた。ステージが終了後も、この空間はしばらく開放され、アーティストやお客さんが飲み物を楽しみながら交流している姿が見られた。

すべては紹介できなかったが、今回のイベントでは他にも裏方的な存在として北海道のアーティストが多数参加している。なかなか異なる分野間では交流の少ないクリエイターが、ひとつのイベントをキッカケに結集し、それ以降も良い関係性を進めていけば、北海道のクリエイティブをより盛り上げていくではないだろうか。今回の「ART MEETS」は大きなキッカケになったと感じた。同時にこれかれも続く「MEETS」の展開に注目していきたい。

ART MEETS
日時:2005年12月4日(日)
会場:札幌西武ロフト館7階・五番舘赤れんがホール
主催:北海道新聞社
出演:Buffalo, OKI DUB AINUBAND + CAD., scherzo
http://www.meetshokkaido.jp

Text and Photos: Shinichi Ishikawa from Numero Deux

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE