「テープデザインの世界を小旅行」

THINGSText: Tim Engel

その他に、変わったテープも紹介している。例えばこの「プラントテープ」は、壁に張付けていけば、植物が完成するというもの。

“やってみよう”の章は、役立つか役立たないか良く分からない175の粘着テープの使い方から始まる。例えば、タバコのフィルター代わり、とか、嫌なやつを壁や床や天井、ベッドに貼付ける為、だとか。そんなおもしろい使い方の紹介の後に、白黒の写真が出てくる。日常生活の隅々に、粘着テープが使われている写真だ。

イラストのパートでは、カースティンがどうやって粘着テープをイラストにしているかが見られる。古くなった粘着テープが新しい形にアレンジされている。文章が載っている章では、粘着テープアーティストの書いた様々な体験を読むことができる。そして、粘着テープの歴史やシンボルとしての粘着テープも学ぶことができる。また、粘着テープのおもしろい話も載っている。

本書はこう締めくくられている。『世界は神様がつくったものだけど、粘着テープでつながっているんだ。』
粘着テープワールドを知るなら、この本しかない。

TAPE – An Excursion through the World of Adhesive Tapes
著者:Kerstin Finger
仕様:160ページ、168 x 240 mm、オールカラー、ハードカバー、英語
発売:2005年9月
定価:€EUR / $36.00 / £19.00
ISBN:3-89955-088-9
出版:Die Gestalten Verlag
https://www.gestalten.jp

Text: Tim Engel
Translation: Yu Murooka
Photos: Courtesy of Die Gestalten Verlag

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