OFFFフェスティバル 2005

HAPPENINGText: Anna Mentzel, Eduard Prats Molner

OFFFフェスティバルは、へクター・アユソとその友人達によって、5年前に始まった。2005年の今年は、ついにこのフェスティバルの大きな意味が証明されたようだ。フェスティバルの主催者達が、このリーズナブルなチケットの値段(3日間のチケットが約24ユーロ)を保ち続けてくれている事には、感謝しなければならない。あなたが、OFFFは世界中の最高のスピーカー達を集めていると感じるならば、特にである。今年行われる同じようなイベント(トロントのFITCや、サンフランシスコのフラッシュ・フォワード・カンファレンスなど)と比べたとしても、OFFFは低価格で同じくらいのトップスピーカー達を集めている。

しかし、OFFFが素晴らしいカンファレンス・イベントに成り上がったのだとしたら、この展覧会場や、フェスティバルコンテストは、あまりオーガナイズされているとは言えない。特に展覧会場はあまり良くない評価を受けていた。インスタレーションはただアーティストの名前が貼られているだけであり、客がもっとその作品について知りたい時は、フェスティバルの本を手に入れなければならない。

フィルムコンテストも、そこまで注目を集める事ができていなかった。カンファレンスの合間に、展覧会場などでフィルムのクリップも上映すれば、コンテストをもっと広く見てもらえるようになると思う。

フェスティバルのブックレットにもいくつかの問題が見られた。プリントされたプログラムはスタイリッシュだったが、構成に欠けている。イベントスペースの場所を探す際に、この小さなプログラムではわかりにくいだろう。

しかし、OFFFは大きなスポンサーがつくわけでもなく、小さな仲間達によって構成されているということであり、これらの問題は、そこまで沢山の資料を持たずに、低価格で提供される結果かもしれないということは、理解しなければならない。それに、ヘクター・アユソは常に私たちに非常に親切で、彼らがフェスティバル会場を改善しようととても努力していることを教えてくれた。実際に、来年の開催にはより多くの構成メンバーを迎える予定だ。

OFFFは良い方向に向かい、より良いカンファレンスやワークショップを提供していくだろう。必要なのは、フェスティバルを良くする要求に応え、スケジュールと情報をもっと観客に提供することだと思う。展覧会も大きなイベントにし、カンファレンスと同等のものにするべきである。コンテストに関しては、その存在が小さくなり、インターラクティブ作品等を展示するスペースがなくなっていた。コンテストももっと大きく取り上げ、常に展覧会場に展示されるべきではないだろうか。さらに、観客がフェスティバルで取り上げられる作品について、意見しあう機会があったら素晴らしい。

私たちはもうすでに、まだ当分訪れない次の機会のことを思ってワクワクしている。そしてそれは素晴らしいものになるであろうと信じているのだ。「OFFF 2006」は、私たちをどこに連れていってくれるのだろうか?
忍耐強く、フィードバックをくれたヘクター・アユソに感謝!がんばって!

OFFF 05
会期:2005年5月12日〜14日
会場:CCCB
住所:5 Montalegre, 08001 Barcelona
TEL:+34 93 306 4100
https://www.offf.ws

Text: Anna Mentzel, Eduard Prats Molner
Translation: Yurie Hatano
Photos: Anna Mentzel, Eduard Prats Molner

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