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OFFFフェスティバル 2004

HAPPENINGText: Jose Luis de Vicente

今年のOFFFは、スケールは従来よりかなり拡大したが、やはりフェスティバルの中心となったのは、今回も「ルーツ」だ。これはデジタル・クリエイティブ界やオーディオ・ビジュアルという分野で活躍するクリエイター達がプレゼンテーションやスピーチを行う、メイン会場だ。

OFFFに参加経験のあるメンバーに加え、新しい顔ぶれもこのプログラムを盛り上げていた。スピーカーには、デザイナーのアドリアナ・デ・バロス、CSSの伝道師・デイブ・シー、そして展覧会・スペースでも作品を展示していた、シンガポールのファンク・ステューディオ。彼らは、10年間にわたる作品を集めた作品集もここで発表していた。またスペインのデザインシーンで活躍する、ラ・モスカやAREA3という顔ぶれも見られた。


Phunk Studio

フューチャー・ファーマーズのエイミー・フランセスチーニがプレゼンテーションの時間ぎりぎりになって、キャンセルとなってしまい、1日目のメインは、ウィー・ワーク・フォー・ゼムの2人となった。


WeWorkForThem

最も期待が集まったプレゼンテーションの一つであった彼らは、今回はスピーチではなく、音楽とともに最近の作品をパフォーマンス・スタイルで見せた。機材のトラブルがあり、約1時間遅れてのスタートだったが、会場は彼らのスタイリッシュで洗練された作品を見たいという期待と人でいっぱいだった。

パフォーマンスは、がっかりするものではなかったが、個人的にはオーディオビジュアルのショーとして見せるには、あまり反応的ではないという彼らの作品の性質にはあまり合っていないように感じた。しかし、オーディエンスの反応は非常に熱狂的だった。パフォーマンスの終わり頃、新しいDVDをオーディエンスにプレゼントするという場面では、それを欲しがる人達が殺到し、大混乱が起きる寸前だった。


Prologue Films

もう一つ、人々が「ルーツ」で待ちわびていた時間は間違いなく、伝説のカイル・クーパーのプロダクション会社プロローグ・フィルムズによるプレゼンテーションだろう。彼はおそらく、現在ハリウッドで最も活躍するタイトル・デザイナーだろう。「セブン」をはじめ「D.N.A.」、「ミッション・インポッシブル」のタイトルデザインで、彼はこの分野の歴史にその名を刻んだ。

今回のOFFFでは、これまでの作品からのスペシャル・セレクションを、オーディオ・ビジュアルのプログラムで上映した。プロローグ・フィルムズのアート・ディレクターは、上映中に最近の作品についてコメントし、最後は「スパイダーマン2」の素晴らしいタイトル・シークエンスで締めくくった。

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葛西由香
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