IDN マイ・フェイバリット・カンファレンス 2004

HAPPENINGText: Heng WhooKiat

2日目と最終日には、ウェファ・デジタルのジョンが、彼らの最も大きな仕事である「ロード・オブ・ザ・リング」での仕事について語った。最も印象的だったのは、ゴラム(スメアゴル)というキャラクターがどのように生み出されたかという話だった。ジョンはさらに、時間的に厳しいスケジュールの場合において重要なことは、毎日その日の仕事を振り返るというプロセスを持つことだと語り、常にこの “制作” し、“立ち止まってそれをもう一度見直す” というプロセスにより、仕事の質を保つことができるのだと話した。

アラン・チャンは、カンフーマスターの気取った様子でステージに登場した。彼が国際的に高く認められていることは言うまでもない。彼は作品を紹介した後に、最近作ったという彼の生涯を綴った長い巻き物を見せてくれた。

私が一番気に入ったスピーカーは、レスリーだ。シンガポール、東京、ニューヨークでの経験を率直に語り、聴衆との距離を縮めた。また、カンファレンス内で「スーパーマグ」という雑誌を発表していた。

カンファレンス最後のスピーカーは、ジェームス・ジャービス。マーカーを手に、ジェームスは “苦痛の世界” とはどういうものと考えているかを説明しながら、ステージ上でドローイングをした。彼は “苦痛の世界” とは、単純な気まぐれや空想だけで生まれたのではなく、ジェーン・オースティンからバウハウスまで、その関係を変えて来たのだと語った。

デザイナーやクリエイティブな人々が、何を好み、何故それが好きで、そして何が彼らをそうさせるのかを共有する場を作りあげ、全体としてこのカンファレンスは大成功をおさめたと思う。最終日にはパーティーが開かれ、カンファレンス参加者が集まりスピーカー達と交流を楽しみ、素晴らしい3日間のイベントは幕を閉じた。

IdN My Favourite Conference 2004
会期:2004年5月13日〜15日
会場:Singapore Expo Halls 1A&B
住所:1 Expo Drive, Singapore
conference@idnworld.com
https://www.idnworld.com/conference/

Text: Heng WhooKiat
Translation: Naoko Fukushi
Photos: Heng WhooKiat

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