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CMYK フェスティバル 2004

HAPPENINGText: Naoko Fukushi

2日間、「フォーム」というセクションでは、様々な雑誌のディレクターやフリーランスなどが、あるテーマに沿ったディスカッションを6つ行なった。

その中で興味深かったテーマの一つに「雑誌はトレンドを作り出すのか?それとも世の中を誌面に映しているにすぎないのか?」というものがあった。この問いは、他のディスカッションでも何度も論議された。

このディスカッションから感じられたことは、インデペンデントな雑誌のほとんどは「トレンド・マガジン」を作ろうとしているのではなく、自分自身のやりたいと思うことを純粋にやっているということ。ただもちろん、「やりたいことをやる」には、財政的な問題などその道は決してたやすいものではないが、このディスカッションからは、それぞれ自身の雑誌へ向ける情熱の強さがとても感じられた。

彼らのディスカッションは、スピーカーが全員スペイン語を話すので、もちろん英語通訳もあるのだが、ディスカッションが白熱しすぎて訳されないこともあり、内容が全て分からなかったのが少し残念だった。しかし、前に座っているスピーカーだけではなく、オーディエンスも積極的にディスカッションに参加し、インタラクティブでとても活気のあるディスカッションになっていたのがとても印象的だった。

フェスティバル最後のディスカッションは、i-Dマガジンのクリエイティブ・ディレクター、テリー・ジョーンズとコンシューマリズムという分野における権威である哲学者、ジルス・リポベトスキーによるもの。

彼らはそれぞれの視点から、ファッションとコンシューマリズムについて語り、ジルスは、現代社会の物質的な消費主義を指摘し、テリーは、i-Dが生まれた20年ほど前と現在を比較し、「物を選ぶ」という自由さが広がった点を強調し、ファッションとは自分を表現する手段の一つであることを主張した。

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