トランスメディアーレ 2004

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31日、この日からトランスメディアーレも本格的に開会。この日はベルリンビエンナーレも行なわれていたこともあって市内中多くの人が遅くまで歩いていた。それら他の興味深いイベントもありこの日は、マリアで行なわれていたクラブ・トランスメディアーレの最後のセット、エレン・アレンだけを観ることに。


彼女は、ビッチ・コントロールのアーティスト。さすがに地元DJで女性からの支持も厚いだけあって、会場は朝の5時、6時になっても人が絶えることはなかった。

2月1日、日曜日ということもあって街には落ち着いて静かな雰囲気が漂う。それに習いこの日はゆっくりとした一日。マリアも昨日までとは打って変ってラウンジなデコレート。むき出しのコンクリートだった床には乳白色のビンケースの上にフェルトのシートを張った可愛らしい椅子が並べられ落ち着いた気分で演奏を聴ける環境が整う。

この日、マリアで行なわれていたのは、ジェンダートロニクスという性をテーマに扱ったもの。出演アーティストは比較的女性が多いものだった。

最初は、「DECO 3」というオーストリアのレーベル「MEGO」などで活躍するツジコノリコとリオネル・フェルナンデスのユニット。ポップなメロディーとグリッヂサウンドのトラックの上にツジコノリコのキッチュなボーカルが心地よく絡まる、可愛らしくセクシーなものだったが、サウンドシステムとの相性が悪かったせいか、持っている魅力の半分程しか出せていなかったのが残念だった。

次は、今回の驚きでもあった音楽がAGF、映像はシュー・コスタビルによる、音と映像のパフォーマンス。繊細な音とゆっくりとしたリズムそして彼女のボーカル。時たま入るドキッとするようなサウンドエフェクトが流れる時間を遅めたり速めたりする。映像は取り立てて驚くものではなかったが、彼女の音像を壊したりせず、そこにただ佇んでいるというような静かなものだった。
またAGFは、これとは他に、よりエクスペリメンタルなインスタレーションなどの活動もしているようでこれから注目していきたいアーティストであった。

そして、この日一番度肝を抜かれたものは、テレ・テームリッツによる、愛と平和、性差別、人種差別をテーマに取り扱ったサウンド・ビジュアル・インスタレーション。一見活字にすると少し古臭いなと思われるかもしれないが、これがまた妙な説得力のある内容で、従来あまりみたことが無い視点からこれらの問題を取り扱っていた。
簡単に説明すると、いわゆる人類が思い描く永遠の理想でありいまだ実現しない概念「愛と平和」こそが、現在抱える戦争、人種差別、性差別などの問題を引き起こす一つの原因なのではないだろうかといった物だった。
途中過激な内容のものも含まれていたが、見終わった後にこういった問題を深く考えさせられる作品であった。横須賀在住ということもあり日本でも見かける機会もあり、以前見たときには、アシッド・ハウスっぽいトラックをDJしていたこともあって、今回はこういった問題も取り扱うのかと二重の驚きと彼の懐の深さを実感した。

以上のように、ここまでクラブ・トランスメディアーレを中心に取り扱ってきたがここで少しトランスメディアーレについて触れよう。

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