クレイグ・オウ・イェン展「4936」

HAPPENINGText: Mlee

今回の展覧会は、彼にとってはマルチ・メディアのプレイグラウンドというべき存在。ここでは、言葉、イメージ、そしてクリエーションに対するクレイグ独自の思いを感じることができる。様々な形をした作品を通じて、彼のクリエイティブな世界を探検できるのだ。展覧会のタイトルである「4936」とは「4×9=36」のこと。「4に9を掛けると36になる」というコンセプトに基づいて、この展覧会は成り立っている。9つのパートに別れているインスタレーション。そこからは、クレイグのクリエイティブ・ライフを理解することができるのだ。

クリエイティブなだけではなく、人間臭さを感じさせるのも、この展覧会の特筆すべき点。なぜかって?それは、新作である24個のキャラクターの他にも、インスタレーションを演出を目的に、例えば目覚まし時計や歯ブラシといった、生活必需品を多く利用しているからだ。クレイグが実際に着用している20着の服で、5つのイメージを作り上げていることにも注目。IdNギャラリーがある、グレッソン通りの写真28枚も、この通りは普段どのような顔を持っているのか。それだけではなく、どれほど愛着感のある通りなのかを表現している。

実際に、来場者にも何かを作るという体験をしてもらうために、部屋も用意されている。今回の展覧会用に、クレイグはポスターをデザインし、ポストカードサイズのコミック調のパンフレット10枚がセットになったものを用意した。10枚のうち9枚のポストカードはクレイグによるものだが、最後の1枚は、来場者自身が手掛け、ストーリーを完結させるというものだ。

人間臭くて、クリエイティブな遊び場で、クレイグと一緒に遊んじゃおう!

Craig Au Yeung “4936 Come and Mix with Craig”
会期:2003年2月21日〜3月14日
会場:IdN Gallery
住所:5-9 Gresson Street, Wanchai, Hong Kong
https://www.idnworld.com

Text: Mlee
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Mlee

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