IDN マイ・フェイバリット・カンファレンス 2002
HAPPENINGText: Mlee, Wing Yu Yeung
また、イッセイ ミヤケの専属チーフデザイナーである滝沢直己は、イッセイ ミヤケの最新コレクションを紹介。オーディエンスの前で、デザインアイディアの分析を行ってくれた。
Issey Miyake by Naoki Takizawa
その他、イタリアのファブリカ・リサーチ・センターのジェイミー・ヘイオンとアンディ・キャメロン、ニューヨークの商業デザイナー、カリム・ラシッド、多くのファッションキャンペーンでその力量を発揮しているM/Mのマティアス・オグスティニアックとミカエル・アムザラグ、香港からはベテランデザイナーのカン・タイ・クアン、地元クリエイティブ、コミュニオンWのジョエル・チュウなどが参加した。
スピーカーのプレゼンテーションの他にも、今回のカンファレンスではライブパフォーマンスが多く行われた。ロンドン発のデジタルフィルムフェスティバル・ワンドットゼロが香港でも開催。45分間のビデオ・スクリーン・セッションが披露された。これはカンファレンス2日目のランチタイムの前に行われたのだが、プレゼンテーション詰めのその日にとっては、最高の息抜きであったと言えよう。オーディエンスの反響も上々。近い将来、フルバージョンのワンドットゼロ開催への期待が膨らんだ。
Delaware
また2日目にはコンサートも開かれ、デラウェアがフィーチャーされた。ロッカーでもありデザイナーでもある彼ら。過去のアルバムや最新アルバム「ARTOON」の中からヒット曲を披露。Jロックとキャンディーポップがミックスされたようなその楽曲はオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んだ。このような光景はデザインのカンファレンスではあまり見られないものである。
Yoshitomo Nara
奈良美智のプレゼンテーション「MY FAVOURITE(僕が好きなもの)」で、カンファレンスは更にヒートアップ。オーディエンスの多くが、すでに奈良氏の作品を熟知している様子。彼が描く頭の大きな女の子の絵は、もはやカルト的な形のようなものであろう。スライドを使用したプレゼンテーションでは、奈良氏自身で撮影された写真の数々が紹介された。アップビートなソフトロックの音楽が流れていたが、これも彼のチョイスによるものだ。後ろでかたまっていたオーディエンスを前に来るように促した奈良氏。スクリーンだけではなく、彼自身を良く見てもらうための配慮だ。奈良氏の心暖まるプレゼンテーションでこのカンファレンスは幕を閉じた。
IdN My Favourite Conference
会期:2002年9月14日、15日
会場:Hong Kong Convention and Exhibition Center
住所:1 Expo Drive, Wanchai, Hong Kong
TEL:+852 2528 5280
https://www.myfavouriteconference.com
Text: Mlee, Wing Yu Yeung
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Francis Lam