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エレクトトロニックシャドウ

PEOPLEText: Jerome Lacote

パレルモのフランス大使館設立までの活動についてもう少し詳しく教えて下さい。

建築からデザイン、グラフィックデザイン、照明、バーチャルスペース、そしてインターネットに至るまで、全てのクリエイティブな面を担当しました。アイディアは、デジタル拡張に対応するコミュニケーションができる現実の空間をつくること。そこでは誰もが現実世界とウェブサイトでインタラクトできるのです。25番目のタイムゾーンのコンセプトは、みなさんがこの空間にいる時に、バーチャル的に違う空間や時間にいる、ということを想像してほしいからです。建築設計はすでに完成しており、あとは2002年5月のオープンを待つだけです。

最近はどのような活動を行っていますか?

新しいプロジェクトに取り掛かっています。ビジネスパートナーを説得し、私達と一緒に活動してもらう為にリサーチをしているところです。これは基本的に私達のコンセプトやテーマを確立し、個人的に投資をしてくれる方達に私達のプロジェクトを発表する方法です。この他には博物館、市、ゲーム等にも使用可能なハイブリッド・アイデンティティーを制作しています。最新の携帯電話用のハイブリッド・アプリケーションも制作しています。

あなたの目標は何ですか?

何かを作らない限り、私達の活動は存在しません。これが理由で私達は多くのプロジェクトを手掛けますし、私達の計画に乗ってくれるビジネスパートナーを探す必要があるのです。私達の第一目標はハイブリッド・デザインについてコミュニケーションすること。このことによってこの新境地は認知され、確立されていくのです。メインとなる目標は変わることはないのですが、現実世界とネットワークの間に新しいタイプのインタラクティビティを作ることです。人同士のやりとりやインタラクティビティなどの本当に重要なものを見る為には、コンピューターを忘れ、そのインタラクティビティやテクノロジーの存在を目に見えないものにすることです。

普段はどういったものからインスピレーションを受けていますか?

難しい質問ですね。常に幾つかの活動が同時進行しているので、色々なものを参考にしていますが、メイン的な作品にはダイレクトなインスピレーションは取り入れていません。新しい場所と方法を見つけてそれらを活用するような、遊牧民みたいな作り手で居たいのです。これは、私達のどちらもが、色々な民俗が混合した家庭で生まれ育ったのがあるからだと思います。ハイブリッドなスペースのコンセプトと、地理学的、政治的スペースを私達が作り上げていることは、最終的にはインターネットで適応すると思います。

今日のマルチメディアクリエーションについてどう思いますか?

私達は今、変革の時に居る思います。5年前に私が理解していたマルチメディアは、もう存在しません。このことがとてもエキサイティングだと思うのは、明日がどうなるか、私達に何が必要なのか、を誰もわからないからです。テクノロジーだけではなく、私達のそれの使い方も重要だ、ということです。テクノロジーがもはや新しいものではない、ということに私は嬉しく思います。そのことで、テクノロジーを通じてクリエーションの本質が見えるからです。

日本についてどう思いますか?

まだ一度も行ったことがないので、想像するしかないのですが、確実にバーチャルなイメージが日本に対してはあります。日本の魅力は、アートとテクノロジー、エクスペリメンタルなリサーチと産業開発において、永久的な関係が確立していることです。これらは将来のデザインにおいては、素晴らしい条件だと思います。

Text: Jerome Lacote
Translation: Sachiko Kurashina

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