ビジネス・アーキテクツ

PEOPLEText: Taketo Oguchi

オンライン/オフラインともに現在のデザインの状況についてどう思いますか?

勇吾:ネット上に限って言えば、僕たちデザイナーは現在とても面白い時期の中にいると思います。主だった技術が出揃って、なおかつそれらが誰にでも使いやすくなってきているという状況の中で、さて、それらをどう一つの統合されたデザインとして昇華し、豊かなものとしていくか、という作業はまだまだ始まったばかり、という認識です。まだやっていないことは沢山あります。

今回SHIFTのカバーを制作いただきましたが、何をイメージし、どのように制作されたのでしょうか?

信蔵:様々な情報の集合から浮かび上がって来る「メディア」としての存在感、つまりSHIFT自体がメッセージを送ってくれている…と感じるので、それをそのまま表現コンセプトにしてみました。カバーというと「SHIFT」っていう文字が並ぶって感じを作るのが普通なのかもしれませんが、僕が感じる「SHIFT」って、そういうタイポを組んで…という感じじゃなかったんです。整理しきれていないかもしれませんが何か感じてもらえたら…と、全然別のアプローチのコンセプトを出してみました。

今回のカバーでは僕と勇吾はディレクションに回り、実際に制作したのは、つい最近「bA」に参加した「FLASH EFFECT」のシライ・カズトシです。僕の後ろで「どーよ!」と吠えてますが(笑)彼も相当な猛獣で今後「bA」で暴れまくる予定です。音も「bA」のサウンドディレクターである栗原正臣がオリジナルに制作しました。彼はウェブ上でのサウンドのあり方を「bA」に来てからずっと研究している音楽家でブロードバンド時代の今後はおおいに活躍してくれることでしょう。

個人的にデザインにおいて影響を受けた人は誰ですか?

勇吾:ジョン前田:インタラクティブ、ということを最初に知るきっかけになった人。
デクストロ:ウェブ上で出会った中で真剣にこれは面白い、と思えた初めての人だった。その後自分もウェブで何か作りたいと思いはじめたので。

信蔵:あえてあげるならアレクセイ・ブロドヴィッチかな。でも若い頃から現在まで、あらゆる面であらゆる分野から常に影響を受けているので「誰か」を特定するのはとても難しいです。重要なのは影響を受けた部分を自分で咀嚼できているかどうかですから。

最後に、今後の予定やメッセージなどをお願いします。

勇吾:「bA」としては比較的大規模なサイトをこれから作っていくことになると思います。また、「bA」のサイトを正式にラウンチした暁には、メンバー同士の様々なコラボレーションワークもそこで展開していきたいと考えています。普段は中々出てこないような「bA」の濃ゆーい部分が見れるのではないんでしょうか。また、もちろん僕は個人的にも色々なプロジェクトに参加していきたいと思ってます。最近では今、仙台でやってるMOVEMENT展に参加しています。よかったら見に来てください。

信蔵:そうだね。クライアントのサイトばかりじゃなく早く自分たちのサイトを作らなくちゃなー(笑)。それはさておき、さっきも言いましたが、現在「bA」は、企業に向けて戦略を立て、企画開発し、制作し、運用をサポートするというビジネスの実装をトータルな業務にしています。同じ業務を行う会社は数多くありますし、株式会社という外側の形態は他社と同じですが、会社を構成している中身が他の会社とは大きく異なり、多種多様な才能が有機的に機能する集合体としての強みを持っています。また、「bA」は勇吾が言うように大きな仕事の経験を数多く持っていますし、今後もそういう大規模なプロジェクトのオファーが沢山来ていますし、仕事でのデザインと個人の色という側面を一致させていくプロジェクトもどんどん実現しようとしています。ですので新しい才能を常に募集しています。デザイナーも募集していますし、アシスタントやインターンも受け入れていますので、自分も「bA」に参加して暴れてみたいぞ!(笑)と思う人は、遠慮なく「bA」にコンタクト(info@b-architects.com) して、僕たちに会いに来てください。

Text: Taketo Oguchi

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