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アカイ & バクテリア

PEOPLEText: Andreas Pihlstrom, Nanok Bie

常に2人一緒に作業をしているのですか?

バクテリア:一緒に仕事をする方が好きですが、もちろん別々に仕事をすることもあります。一人で仕事をしている時はあまり人目を引くようなものができませんが。

アカイ:もちろん一緒に仕事をした方が楽しいですよ。

あるひとつの美学を選択することによって「政治的」になることが可能だと思いますか?

アカイ:僕の作品の中に、昔のロシアのプロパガンダスタイルの美学が見ることができるかもしれませんが、これは、前世紀の前半に政府と組織が使用したあらゆる種類の表現のようなものだと思います。ロシア人はそれを巧くやり、そのため記憶に残っているのです。僕が自身のアートを表現する方法の中には政治的なものは何もありませんが、壁にアートを貼りつける行為自体は、ある意味政治的かもしれません。

なぜそういった美学を選んだのですか?

アカイ:特別な表現は選んでいません。この方法でプリントする方が簡単なだけです。今では最初に写真を使い、それをシンプルにする作業を何度も繰り返し行います。

バクテリア:僕がバクテリアを選んだのは、大幅に変更することができるフォームを使って活動するのが僕にとって快適だからです。始めたばかりの頃は作品は今よりもっと現実的で、膜がはってあるような感じでしたが、今はより文体的で、この形が必然的であると同時に非論理的でもあります。

アートとデザインの境界線はどこに引いていますか?

アカイ:アートのコンセプトがすごく多様化してきています。アーティストやデザイナーの言うことが重要になってきていると思います。一般的にデザインとは誰かが製品を売ろうとする時に使われるもので、アートはある意味それ自体で存在しているものだと思います。

バクテリア:でももちろん、アーティストも自分の作品を売りたいと思っていますが。

今後の予定は?

アカイ:この話題について昨日ガールフレンドと話し合ったのですが、特に予定もないことに気付きました。日々を生きていきます。バクテリアと一緒に本を作ること以外は、特にゴールもありません。まだ全く分かりませんが、僕達のアイディアをまとめた本になる予定です。

バクテリア:旅行を続け、海外で活動して行こうと考えています。今のところ、コペンハーゲン、ベルリン、ニューヨーク、オスロ、パリ、タリンに行き、街中に僕達のアートを貼ってきました。他の都市での活動は、全く別物です。ストックホルムではかなりの反響がありますが、ニューヨークにポスターを貼るとなると、また1からやり直しです。

アカイ:僕達のもう一つのアートである「レフトハンド」も続けていくつもりです。これはすごく簡単で、ただ左手を使って店から何かを盗んできてそれを食べてしまうか、持って帰ってきてそれを使って何かするというだけのことです。

バクテリア:自転車での活動も続けていきます。速く逃げるには最高です。一段ギアの競走用自転車を2人とも持っているんですが、すごくかっこいいですよ。

Text: Andreas Pihlstrom, Nanok Bie
Translation: Mayumi Kaneko

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