パリ 2000
HAPPENINGText: Julien Villaret
また別の日には、友人のリサと一緒に同じ地区を訪れた。図書館の真後ろにあるルイーズ・ワイス通りに出てみると、カフェや店の他に5つのコンテンポラリーアートのギャラリーがあり、それぞれ展覧会を開催していた。
プラーツ・デラヴァレード・ギャラリーでは、イヴァン・サロモネがさびれた波止場や港など351作もの水彩画を展示していた。ジェニファー・フレイ・ギャラリーでは、「身体の美」という展覧会が行われていて、ジョン・コプランズやミシェル・フランソワ、セイドゥ・ケイタなどの身体とその表現、姿勢に関する作品を制作するアーティストの作品を展示。
アイリーヌ・レッシュ・ギャラリーでは、 3人の日本人アーティスト、野村佐紀子、鳥光桃代、横溝静による写真を展示。写真を撮るという行為についての写真展で、作品は面白かったがフォームが少し古典的だったようだ。とはいえ、彼等は、有名な森万里子や、やなぎみわ、ダムタイプなどと共に、フランスだけでなくヨーロッパでもジャパニーズアートを代表するアーティストとなっている。
エール・ドゥ・パリ・ギャラリーでは、日本文化の魅力を表現するものとして、マンガのキャラクター、アンリーの3Dアニメーションムービーを展示。フランス人アーティスト、フィリップ・パレーノがそのキャラクターの著作権を購入し、短いムービーの中にバーチャルキャラクターの歴史、心理、性格などを作り上げていた。
他の2つのギャラリーでは特に面白いこともやっていなかったので、パリの中心地シャトレ付近の国立近代美術館へ向かうことにした。そこに向かう途中で、ファッションデザイナー、アニエス・ベーの同名のギャラリーに立ち寄った。広くて静かで、すごく心地良いギャラリーで、プログラムもなかなか良かった。
イギリス人アーティスト、マーティン・パーが2つの異なる作品を展示していて、ひとつは100以上ものおかしなセルフポートレートのシリーズで、もうひとつは、花の写真のシリーズ。花そのものだけでなく、背景にもフォーカスを合わせた写真は、外の天気を忘れさせるような気持ちのいい作品だった。
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