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「ビューティ」展

HAPPENINGText: Julien Villaret

別の場所では、椅子とテーブルとテレビのセットが置かれ、椅子を「身に付けた」モデル達によるファッションショーをテレビのモニターを通して見せるショーが行われた。このショーは、ファッションデザイナー、フセイン・チャラヤン2000年秋冬コレクションで、ユーモアとクリエイティブ性という、明らかに異なる2つのものを融合していた。


Hussein Chalayan, Autumn-Winter 2000 Show

最後のビルのテーマは、「外見と身体」で、ファッションとSFにインスピレーションを受けた様々なデザイナーが、奇妙な物体、オーナメント、風景を展示。その中でも、いろいろなウィッグ、神秘的な物体をメークアップに取り入れたトポリーノ、注射器の指輪に変形するものや性転換キット、透明な樹脂で作った脊椎などのオーナメントをロマンティックに展示したパトリック・ヴェイレットなどが印象的だった。


Barnabe

セラフィン・ドュセリエールは、鏡と空気で膨らむ巨大な彫刻の間にビデオスペースを制作。その真後では、フィリップ・トレーシーの帽子展が行われていた。今回展覧会全体としては、自己イメージのためのものであって、未来のファッションのアイディアを導くものだったように思う。


Seraphin Ducellier

ここで忘れてはならないのが、バーとレストランの屋台。ニエーレ・トローニ制作のボーリングのレーンが6台設置され、重い金属の球を小さな木製の球にいかに近付けることができるかを競うフランスのポピュラーなゲーム「ペタンク」を楽しむことができ、最高のサンドウィッチとアイスパスティスと共に、会場の雰囲気をさらにカジュアルでリラックスしたものにしていた。

全体的には、今回の展覧会はかなり楽しめるものだった。アヴィニョン自体が美しい街だということもあり、また、展覧会を様々な会場で行うことによって、各都市の良い点を発見することもでき、さらに7月の南フランスの天気も最高。残念ながら、あまり興味を持てない作品もいくつかあり、半数が展示するに値しないものだったように思う。作品の並べ方も影響したアーティストもいたようだ。

もちろん良いものもあった。多様なスタイルを一つにまとめることによって、普段目にしないようなものを発見することができた。個人的には、まず「TRANSFO」ヘ行き、ペタンクを楽しんで、レストラン・パスティスでランチを食べ、午後はFGビルでビデオを見ることをお勧めする。また、今夏中に、FG主催による「エレクトロニカルミュージック」パーティーが、ローラン・ガルニエなど有名なDJを迎えて開催予定。

アヴィニョンの「BEAUTY」という言葉は、休暇を連想させる響きだ。

La Beauté en Avignon
会期:2000年5月27日(土)〜10月1日(日)
会場:Avignon, France
https://www.2000enfrance.com

Text: Julien Villaret
Translation: Mayumi Kaneko
Photos: Julien Villaret

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